弱者保護政策はいきすぎると弊害が大きい

「亀井静香金融担当相は、17日未明に金融庁内で開いた記者会見で、中小・零細企業や個人の支援を目的とした借入金の一時的な返済猶予制度について、10月にも召集される臨時国会に関連法案を提出する方針を表明した。金融機関への元利払いを強制的に止めるには法律改正が必要と判断しており、すでに事務方に法案提出の準備を指示したことを明らかにした。」

以上日経ネットから引用

弱者保護政策の一環という位置づけなのでしょうが、ルールを後から法律で強制的に変更するというのはいかがなものでしょうか。
銀行は、リスクを考えて利息を決めて貸出しているわけです。
それを後から国が法律で強制的に返済猶予されたらたまったものではありません。

こうした傾向は立法府だけではありません。
先日の大阪高裁の更新料無効判決も弱者保護の流れに乗った内容です。
私も大阪に住んでいたので分かりますが、更新料なんて慣習上払うの当然になってますし、ましてや契約書にもきちんと記載されているわけです。
家を借りる時に、賃料が月8万円で、更新料が2年毎に8万円という条件であれば、実質的には、賃料は月8万円+(8万円÷24月)=83300円だなと計算して借りるわけです。
それで他の物件と条件を比べるわけですから、最初から、更新料を払うことを前提にその物件の条件でいいかどうかを考えて借りるわけです。
当事者が納得して、契約して決めたことを後から、司法で無効にしてしまうわけですから、ひどい判決だと思います。

弱者保護も行き過ぎると、世の中のルールが後から覆されるので、お金の出し手は、事前に収益の想定ができなくなってしまいます。
弱者保護政策というのは資本家(金持ち)いじめ政策でもあります。

そのうちに、賃料不払いで追い出される人が可哀そうだと言って、賃料不払いでも一定期間は立ち退きしなくていいという法律ができるかもしれませんので不動産投資を考えている方はこうした世の中の流れには十分気をつけた方がいいです。
不動産投資を行う環境としてはかなりの逆風だと考えた方がいいです。

こうした弱者保護政策がいきすぎると、保護されるはずの弱者にもしわ寄せがきます。
銀行としては、返済猶予になるような貸出先へは利息を上げざるをえなくなり、借り手の利息が上がるか貸しはがしにあう可能性が高まるでしょう。
更新料が無効になるリスクがあるのであれば、家主としては同じ収益水準を維持するために賃料を上げて対応することになるでしょう。

弱者保護を名目に貸出の上限金利を厳しく制限したせいで、まともなところから借金できない人を増やしたのと同じ構図です。
弱者保護という言葉は耳障りがいいですが、行き過ぎると弊害が大きいので気をつけた方がいいと思います。

Comments

  1. 「金持ちいじめ」などありません。 「いじめ」は、弱い者に限られます。 その反論は、論理的に成り立たないので注意下さい。 
    言うならば、金持ちの、インセンティブを失う、とかそうゆう表現になります。

  2. まじめに働いたら負けだと思う
    ってやつですね。

  3. そのとおりだと考えます。初めに決めた契約内容が、トップダウンで、変えて良いものでしょうか。鳩山政権には、大勝したおごりが他の政策にも感じられて支持できません。

  4. >富士山さん
    お金持ちは数は少ないので、多数決の支配する政治においてはいじめられることもあると思います。
    >Anonymousさん
    弱者保護がいきすぎるとそういう価値観も出てくるでしょうね。働かなくても生活に必要なお金をもらえるのであれば働かない人はたくさん出てくると思います。
    >danさん
    個人的には、マルクス主義のこの大臣が政権のアキレス腱になるのではないかと思っています。

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