公開買付後の株式交換における株式交換比率(日立マクセルと日立プラントテクノロジー)

日立は昨年、日立マクセルと日立プラントテクノロジーにTOBをかけ、その後にTOBに応募しないで残った株主には日立株式を交付する株式交換を行うことにより完全子会社化をする予定であると発表していました。

昨日、株式交換の交換比率が発表されましたが、日立マクセルと日立プラントテクノロジーの株主にとってはありがたくない比率になったようです。

発表された株式交換比率は以下のようになっています。
日立マクセル       1:5.66
日立プラントテクノロジー 1:1.986

ちなみに昨年のTOB価格は以下の金額です。

日立マクセル(TOB価格は1株あたり1740円)
日立プラントテクノロジー(同610円)

日立の2月24日終値は300円で、効力発生日の4月1日までにいずれの会社でも配当が予定されていないので、
日立マクセルの理論株価は1698円       
日立プラントテクノロジーの理論株価は595.8円
という評価をされたことになります。

公開買付時のIR資料「当社子会社である日立マクセルの株式に対する公開買付けの開始について」P8によると、株式交換比率については、「日立マクセルの株主の皆様が受け取る対価を決定するに際しての日立マクセル株式の評価は、本公開買付けの日立マクセルの普通株式の買付価格と同一の価格を基準にする予定です。」
と記載されていましたので、1740円の評価がされるものだと思っていた方は多いのではないでしょうか。私もそのように考えていました。

しかし、本日発表された交換比率によると、日立マクセル株の評価は1698円ということになり、TOB価格と比較して、2.41%低い評価になっています。
日立プラントテクノロジーについてもTOB価格と比較して、2.32%低い評価になっています。

今回の交換比率を見る限り、TOBに参加しなかった株主や、株式交換を期待してさやを抜くために購入した株主には、厳しい結果になってしまったと言わざるを得ません。

今後も、同種事案において、株式交換比率が、TOB価格よりも数%低い評価をベースとされることもあるのだということを肝に銘じておく必要がありそうです。

もっとも、株主の方は、株式交換比率に納得がいかなければ、買取請求権を行使してみるのも1つの選択肢ではないかと思います(ただしみなし配当という税務上の問題がありますので、買取請求をされる場合には事前に専門家にご相談下さい)。

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