タカラレーベンのライツ・イシュー(1)

3月5日に、株主への新株予約権無償割当(ライツ・イシュー)で最大47億円を調達すると発表したタカラレーベンの株価が急落しています。
国内初の事例ということで、ミスプライスをつけやすいと思われるので、投資手法として有益な手法を考えだせる可能性もあるので検証してみました。
ただし、現時点での考えなので皆さんの意見を聞いて修正する可能性があります。

同社のIRによると内容は以下のとおりです。

1 割当の内容
平成22年3月31 日(水)を基準日として全ての株主に対し株式1株に新株予約権1個を無償で割り当てる
2 新株予約権の内容
既存株式1株につき300円で株式を購入でき、行使期間は平成22年5月6日から同年5月31日まで
3 新株予約権の売買
4月1日以降新株予約権は市場で売買できる

まずは権利落ちについて検討してみました。権利落ちを持ち越しした場合に利益が得られるかどうかという点です。

会社のQAによると以下のようになっています。

「今回の新株予約権無償割当てによって、平成22 年3月29 日(月)から当社普通株式の株価に、期末配当に係る配当落ちとは別に権利落ちが反映されます。なお、ご参考までに、東京証券取引所の「呼値の制限値幅に関する規則」では、権利落ち日の基準値段は[(権利付最終値-配当金額+新株払込金額)÷(1+新株割当率)]で計算することとされております。仮に、3月26 日(金)(権利付最終日)の当社普通株式の終値が600 円だった場合には、基準値段は449 円[([600]-2+[300])÷(1+1)]となります。なお、配当金額は平成22 年3月期末の予想配当金額です。」

つまり新株予約権の理論価格は「権利落ち後の株価-300円」という想定になっています。
600円が権利落ちで449円になるのは、配当2円分と新株予約権の価値149円分が落ちるからと解釈できます。

個人的予想としては、新株予約権の市場価格は、権利落ち後の株価-300円を下回る可能性が高いと思います。

この新株予約権の場合、オプションとしての価値はそれほど高くないこと、実際に新株予約権を購入して、新株を得て市場で売却する際には、大量の新株が市場に供給されるため、株価が下落する可能性が高いこと、空売りが禁止されているので、新株予約権を購入して株式を空売りする裁定取引ができないこと、個人株主の立場で考えると新株予約権を行使するよりも市場で売却する方が簡単などがその理由です。

そのため、権利付最終日を持ち越して、新株予約権の価値として「権利落ち後の株価-300円」が引かれた基準価格でスタートした場合には、新株予約権の値段はそこまでいかないために、持ち越し失敗になる可能性が高いと思っています。

ただし、権利落ち分に基準価格よりも高くスタートする可能性も当然あるので、持ち越しが得かどうかは、どちらとも言えないと思います。

次回は、タカラレーベンの新株発行後の理論価格はいくらくらいなのかという点について検討してみたいと思います。

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